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2013/01/09 (2013年01月 のアーカイブ)

440Hz=A4なのかA3なのか

オクターブの表記がメーカーによってズレているというのは割と知られた話で、一般的にはヤマハ系は 「440Hz=A3」 その他は 「440Hz=A4」という分類になってたりするのですが、別にヤマハだけが孤立しているわけではなく結構混沌とした状況です。

440Hz=A4は米国ASA(Acoustical Society of America)が標準として提唱していて「国際式」と呼ばれますが、絶対これにあわせなきゃという雰囲気でもないんですね。MIDI規格的に言えば中央Cはノートナンバー60とだけ定められていて、これを「C3」と表記するか「C4」と表記するかという問題で演奏データがズレるわけではなく単に表示上の問題だけなのであまり気にされていないという事かも知れません。

それで最近気がついたのはImageLineのFLStudioでは 「440Hz=A5」 となっている事です。そうだったのか!

国際式の根拠となったのが楽器の代表である88鍵の鍵盤上でマイナス表記が発生するのは好ましくない、として88鍵の最低音が「0」表記になる440Hz=A4を採用したらしいのですが、おそらくImageLineとしてはMIDIのノート番号上でマイナス表記が出ない440Hz=A5にしたのではないかと思われます。ImageLineのgol氏あたりはいかにも言いそうですね。


FLちゃん、最低音は「C0」

という事で勢力分布的にどうなってんのかなと思って調べてみるとこんな感じ。DAW製品ではこの状況を鑑みて表示の切り替えができたりするものもありますがこれはデフォルトの状態です。いや、「440Hz=A3」全然孤立してないじゃん、DAW関係ではなかなか健闘してるよ。

440Hz=A5:FLStudio
440Hz=A4:国際式、Roland製品(Sonar)、ProTools、SSW、Reaper、Korg製品
440Hz=A3:ヤマハ製品(Cubase)、Logic、Reason、StudioOne、Live

ちなみにヤマハとしては用語のページにちょっと開き直りっぽいこんな記載もあったり。用語 Hz

別にそんなに困らないしどっちでもまあいいか。

ついでにこのページに追記:
MIDI技術情報 - 6.MIDIノートと周波数の関係

Posted by g200kg : 2013/01/09 18:03:48