2013/04/16 (2013年04月 のアーカイブ)
ケロケロしたい人へのヒント
おかげさまで結構たくさんの人にKeroVeeを使ってもらっているのですが、ケロケロエフェクトという奴はそれなりにノウハウが必要なエフェクトですので、ちょっとそのあたりを掘り下げてみます。
そもそもケロケロエフェクトというものについて
人間の声の音程というのは下図左のように結構ふらついています。歌のうまい下手の話ではなく、声の出始めのちょっとしたしゃくりあげとかビブラートだとかそういう微妙な変化があるからこそ人間の声だと認識しているわけですが、これを強制的に下図右のような階段状に補正してしまう事で人の声ではない違和感を作り出すのがケロケロエフェクトですね。
これを聴いた時に機械っぽい雰囲気を感じるポイントは、
- 音が持続している時の平坦さ
- 音程が変化する際の段差の急激さ
ケロケロの例
次に適当なボーカルの例があります。最初はスタッカート気味に一つひとつの音を区切った感じ、2回目はできるだけ音を繋いでのっぺりした感じで発音しています。これにKeroVeeを掛けたものは次のようになります。
音を1つずつ区切ってしまうと、下の図のように音程の変化部分の階段が途切れてしまうのでケロケロ効果半減です。
勿論好みもあるしどれくらいが良いかはケースによると思いますが、とにかくケロケロ感を出すためには変化の少ない連続的な音のピッチがある瞬間突然変化する事が必要ですので、音の頭で妙にしゃくったり強いアクセントを付けたりしない方が良い結果が出ると思います。更に、MIDIトラックを使って音程を指定するなら、元音が途切れている場合でも音が持続している所を狙って音程を変えてやる、なんていう方法もあります。タイミング的におかしくなければ、ですけど。
何にしてもケロケロエフェクトは曲のスケールを指定したりMIDIトラックを準備したりしないと効果的に掛かりませんので、はじめての人にはとっつきにくい部分があるのですが、その辺はちゃんとしてるけど思うような結果が出ないという時はエフェクトを掛けるとどうなるかを意識しつつ元音を作る必要があると思うわけです。
ということで、ケロケロは流行しすぎてもう結構と言われるかも知れませんが思う存分ケロケロしてくださいね。
Posted by g200kg : 2013/04/16 19:00:20