2024/12/11 (2024年12月 のアーカイブ)
Web Audio API 1.1 の日本語訳を公開しました
W3C のサイトで 2024年11月5日に Web Audio API 1.1 の最初のワーキングドラフト (W3C First Public Working Draft, 5 November 2024)が公開されています。
この日本語訳を作りましたので公開します。
https://g200kg.github.io/web-audio-api-ja/
なお、Web Audio API 無印 ( = Version 1.0 ) は 2021 年に既に W3C 勧告となっていて文書としては固定されていますので、バージョン 1.1 は改訂ではなく新しい文書という扱いだと思いますが、W3C のページ上では
バージョン 1.0 : https://www.w3.org/TR/webaudio-1.0/
バージョン 1.1 : https://www.w3.org/TR/webaudio-1.1/
がそれぞれ置かれていて、今までの URL、
https://www.w3.org/TR/webaudio/ には最新のバージョン1.1 が置かれているという状態になっています。
日本語訳は完全に別文書として作った方が良いのか少し迷いましたが、内容的には完全に地続きで Web Audio API 1.0 に少し追加があるという状態なので、1.0 を置いていた GitHub の同じリポジトリに置いてあります。
1.0 と何が変わったのかというとざっと
- 今まではオーディオ出力はデフォルトのデバイスにのみ出力されていたが AudioContext に sinkId が追加され、複数のオーディオデバイスを扱う事が可能になる。
- オーディオ処理の単位であるブロックのサイズが今までは固定 ( 128 サンプル) だったのが可変になる。ただしこれは renderSizeHint という形で要求は出せるがそれに応じるかどうかは実装次第。
- AudioWorklet 関係は説明が不足していた部分がかなり補充された。
- ScriptProcessor はまだ DEPRECATED のまま残っている。
新たな種類のノードなどは今のところありません。今までと同じ使い方をする上では特に変わった所はなさそうです。
Posted by g200kg : 2024/12/11 16:44:07