2017/02/17 (2017年02月 のアーカイブ)
WebAudio API でノイズを作る小技
WebAudio API使ってますか? 今回はノイズの作り方についてちょっと小技の紹介です。
WebAudio APIには今のところホワイトノイズ等を発生するためのノイズジェネレータがありません。以前 GitHub のissueでノイズジェネレータが欲しいというリクエストを上げてみた事があるのですが、概ね好意的ではあったものの将来的な話という事ですぐには実現されなさそうです。
今のところノイズが欲しくなった時にどうやるかと言うとScriptProcessorノードを使ってリアルタイムに乱数で埋めるか、あらかじめ乱数で埋めたBufferを準備しておいてBufferSourceノードで再生する、というのが一般的です。
まあ、それで困る事もそれほど無いんですけどね。もう一つの小技としてこんなやり方があります。
WebAudioDesigner : 自己フィードバックノイズ
見ればわかると思いますが、Oscillatorノード1つとGainノード1つで、自己フィードバックを掛けているだけです。オシレータの現在値で周波数が決定されるループになっていますがパラメータの設定によってカオス挙動が発生してノイズになります。FM音源でノイズを作る時によくやる奴ですね。
純粋な実行時の処理の重さは、BufferSourceの方が軽いかも知れませんが、これならBufferもいらないし ScriptProcessorよりは軽いかなと思います。
ただ例によってFM音源的に予測しづらい挙動によるノイズなので精密なホワイトノイズが欲しい場合等には向いていません。逆にパラメータの選び方によってノイズがホワイトっぽいのやらピンクっぽい(あくまでぽい)感じに変化したり、一様なノイズでもない面白い音が出たりしますので、うまくやれば何かに応用できるかも知れません。
下の例はフィードバック量をゆっくり変化させた例です。
WebAudioDesigner : 自己フィードバックノイズ+LFO
○○ができないなぁと思っても、結構こういう小回りが利くのが WebAudio APIの良い所ですかね。
Posted by g200kg : 2017/02/17 20:40:35