2019/05/01 (2019年05月 のアーカイブ)
KiCad アクションスクリプト GerberZip
KiCad の 5.0系でサポートされるようになった アクションスクリプトという奴で、Pythonで書いたマクロ処理を KiCad のメニューに登録できるようになりました。以前の4.0系の KiCad Python スクリプトではコンソールからコマンドラインで操作する必要がありましたが、メニューに登録されるので使い勝手は全く違います。
またメニューの[設定]-[設定...] のアクションプラグインをいじるとツールバーにアイコンを表示させる事もできます (画像の右上の丸印の所)。
5.0.0の初期版ではビルドで有効になっていなかったりとトラブルもあったのですが、現在リリースされている安定版の 5.1.2 では普通に使えるようになっています。
ただし、Windows でのインストールの際のスクリプトの置き場所がちょっとまだ怪しい事になっているみたいなのですが、KiCad 5.1.x で確認した所では少なくとも以下の場所に置けばちゃんと動作するようです。
C:\Users\
または
C:\Users\Program Files\KiCad\share\kicad\scripting
という事で、以前書いたコードを多少リファインして GitHub に置いています。
GerberZip https://github.com/g200kg/kicad-action-plugins
このスクリプトはメイカー系の工作で使用率が高いと思われる基板業者の Elecrow や FusionPCB に基板を発注する際に必要なガーバーをプロットし、Zip にまとめる所までを行います。
起動した画面は次のようになります。これで [プロットとZipの作成] を押すとプロジェクトのフォルダの下に "Gerber" フォルダが作成され、Zip ファイルができあがります。
ただし NPTH (メッキしない穴) の扱いが FusionPCB では 1つにマージするやり方が推奨なので、そこだけは発注先に応じて設定する必要があります。
このアクションスクリプト関係の機能は Python で書けて非常に使い出がありそうではあるのですが、残念ながらスクリプトを書くために必要なドキュメントは doxygen で出したクラスのリストくらいしかなく、手探り状態で試行錯誤して使える API を探すような事になります。
http://docs.kicad-pcb.org/doxygen-python/index.html
整備して欲しいところではあるんですけど、まあなかなかそこまで手が回らないでしょうね。今後に期待です。
Posted by g200kg : 2019/05/01 01:05:59