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2023/05/22 (2023年05月 のアーカイブ)

最近のFDM方式3Dプリンターの動向

現在使っている3Dプリンターとしては、FDMと言われる熱溶解積層方式のものと光造形方式のものを適当に使い分けていて、結局FDMの方がお手軽な感じで使えるので稼働率はFDM優勢になっています。
それで今使っているFDM機がもう5年前の機種なので、そろそろ新しい製品をちらちらと物色したりはしているのですが、どうやらこの2023年春から夏にかけて、かなりFDMプリンターの新機種の展開が熱い事になっているようです。

曰く、「従来機種より5倍高速」とか、とにかく超高速を謳う機種が各社から目白押しです。
確かに今までのFDM機はちょっとしたものでも造形に一晩かかったりして、それが使い方のネックにはなっていたのですが、これが5倍高速になったらかなり使い方が変わってきそうではあります。

それにしても良くこうも同じタイミングで各社から出てきますね。

Qidi X-Smart3
私が使っているX-Smartの最新版。最大印刷速度500mm/s。予約受付中。Qidiはサポート窓口がとにかく優秀で手厚い。私も何度かお世話になりました。

https://jp.qidi3d.com/products/qidi-x-smart-3

Bambu Lab P1P
最大印刷速度500mm/s。Kickstarterで話題になった奴の廉価版。複数色が使えるのが売りだけどエクストルーダは1つでフィラメント切り替え時に色が混ざった部分は捨てながら切り替えるという事らしく実用上は厳しいかも。

https://bambulab.com/ja/p1

Clearity K1
最大印刷速度600mm/s。Clearityは家庭用3Dプリンターで日本で一番ユーザーが多いんじゃないかという気がするEnder3シリーズを出している会社。Bambu Lab P1P の対抗として出してきたと噂されている高速印刷機種。予約受付中。

https://www.creality.com/products/creality-k1-3d-printer



大体どれもCoreXYという駆動系を軽量化できる構造+エクストルーダー部を可能な限り軽量化するという戦略で速度を稼いでいるようです。高速化すると振動が発生するのでモーターの駆動側でブレをキャンセリングして振動抑制するというあたりが最近のトレンドっぽい。まあ速度と品質はトレードオフなので速ければ良いという事ではないのですが。

↓CoreXY構造の説明
https://hackaday.com/2019/11/12/core-xy-explained/

他にもCoreXYではないけど気になる機種も色々でています。

Snapmaker J1
Kickstarterで話題になった高速デュアルエクストルーダー機を改良した奴。350mm/s。新開発のエクストルーダーによって高速化されている模様。

https://shop.snapmaker.com/ja/products/snapmaker-j1-independent-dual-extruder-3d-printer

Prusa mk4
チェコの会社、Prusaからはこの春突然の新機種mk4が発表。日本ではまだ入手したというような話がないようですが、期待している人は多そう。見た目にはごく普通の廉価な機種に見えますが、設計が完全にオープンで数多のクローンが販売されているリファレンスとなっている機種の最新版になります。

https://www.prusa3d.com/product/original-prusa-mk4-2/

Anker make m5
Ankerと言えばモバイルバッテリーとかで評価が高いメーカー。やはり高速印刷を謳い文句にしています。あのAnkerがついに3Dプリンターに参入という事で期待している人も結構いる。どちらかと言えばエントリー向けぽい。

https://www.ankerjapan.com/pages/anker-make


という事でどれにしようか随分迷ったんだけど結局Clearity K1の予約をポチりました。出荷は6月にやる模様。さてその実力はどの程度か期待。

Posted by g200kg : 2023/05/22 01:25:47