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DTM / MIDI 用語の意味・解説

偏ったDTM用語辞典


Compressor コンプレッサー

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「コンプ(Comp)」と略して呼ばれる事も多い。

エフェクターの一種で、いわゆるダイナミクス系エフェクターの代表的なものである。入力された音が設定したレベルより大きければ音量を下げて、音量の差を圧縮するという単純な動作だが、パラメータの設定によって飛び道具的に使用したり純粋なリミッターとして使われたりと極めて色々な目的で使用される。使いこなしが難しい事で有名なエフェクターである。

楽器の演奏者が音色作りのために使用したり最終的なマスタリング時の調整用に使用するなど、使用されるシチュエーションも多岐に渡る。

コンプレッサーの代表的なパラメータとしては、圧縮を開始するレベルを設定する「スレッショルド(Threshold)」と圧縮の比率を表す「レシオ(Ratio)」がある。レシオの値を大きくして行くと圧縮の効果が高くなり、無限大で入力の大きさに関わらず出力が一定となるリミッターと同じ効果になる。また音量が大きい部分を抑え込んだ分、全体のボリュームを上げるためのパラメーターが「メイクアップゲイン(MakeupGain)」である。

さらに「アタック」と「リリース」で圧縮の開始と復帰の速度を調整できるのが一般的である。また、スレッショルド部分での繋がり方を「ニー(Knee)」と呼び、この特性を切り替えられるものもある。ソフトウェアによるコンプレッサーでは、入出力の関係をグラフで表示するものも多く、視覚的に特性をとらえるのが容易になっている。

代表的なパラメータ説明
Threshold スレッショルドこのレベルを超えると圧縮を開始する
Radio レシオ圧縮の比率
MakeUpGain メイクアップゲイン全体のボリュームの底上げ
Attack アタック圧縮を始める際の反応の速さ
Release リリース圧縮を解除する際の反応の速さ
Knee ニースレッショルドでの繋がり方


コンプレッサーから派生したエフェクターとして、特性を周波数帯域で分割して独立して操作できるようにしたマルチバンドコンプレッサーというエフェクターや、小さな音はより小さく大きな音はより大きく、とコンプレッサーと逆の動作をするエクスパンダーと呼ばれるエフェクターもある。

また、基本的な動作は入力される信号レベルに応じて音量を調整するだけであるので、より細かな調整を行うために、音を聴きながらミキサーフェーダーを手動で操作する事で同様の効果を得る場合もあり、これを「手コンプ」などと呼ぶ事もある。



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