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DTM / MIDI 用語の意味・解説
偏ったDTM用語辞典
Stereo Enhancer ステレオエンハンサー
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エフェクターの一種であり、ステレオの左右の広がりをコントロールする効果を持つ。「ステレオエンハンサー」の名前が割合一般的な名称として使用されているが、完全に確立されているわけではなく、「ステレオイメージャー」などの名前が付いている場合もある。
ステレオエンハンサーは、元の音がステレオ音声であるかモノラル音声であるかによって必要な処理が異なる。
(1) 元が適切な広がりを持ったステレオ音声であれば、いわゆるMS処理でのサイド成分のコントロールをする事で、広がりを制御して音像を再配置する事ができる。
(2) しかし元の音がモノラル音声(あるいはステレオ音声でもモノラルに近いような広がりの無いもの)であった場合には元となる左右方向の成分が存在しないため、何らかの方法で付け加える事が必要になり、周波数帯で分割して左右に振り分けたり、ショートディレイによって左右に振り分けたり、というような手法で擬似ステレオ化する。
この(1)と(2)は処理内容が異なるエフェクターである事に注意が必要である。使い方を誤ると意図する結果が得られないことになる。モノラル音声に対して(1)のタイプを使っても効果はなく、(2)のタイプは左右成分を無理やり作り出すために元の音が変質したものになる可能性がある。
なお、モノラル音声から広がりを作り出すという事で言えば、ステレオ出力のリバーブやコーラスなどでも可能であるが、これらを「ステレオエンハンサー」と呼ぶ事はない。
Waves S1:サイド成分を処理する(1)のタイプ
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